【データ】
場 所:高知県香南市夜須川
時 代:明治~昭和初?
採 集:2020年3月20日
谷間に続く農村集落にある一軒の農家で見つけた土蔵の基壇石積み。屋敷は山裾の緩斜面にあって、道路に面した屋敷角をこの石積みで整地し、その上に土蔵を建てている。
石を五角形や六角形に整形し、互いに隙間なく積み上げる「亀甲積(きっこうづみ)」と呼ばれる積み方である。
私が見慣れている亀甲積みは、石の表面をきれいに曲面に仕上げた、築造年代としては明治時代後半から昭和初め頃のものだ。手の込んだ加工が施されており、繊細・精緻といった形容がされることもある。
しかし、この石積みは、下の3段こそ石の自然な丸みを残しているが、それより上の石は表面を荒く叩いて仕上げられていて、いかにも無骨。そのことが逆に目を引き興味をそそられた。
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